作り手の思い

Farmer's thought

どんなにテクノロジーが進化したとしても、人間は自然の中で生きていくことに変わりありません。

なのに私たちはいつも大切なことをおざなりに。

ファースト!ファースト!と叫んで、いつの間にか歳をとっていきます。

「自然とともに暮らしを作る。」

それは自然の時間に自分達を合わせることでもあります。

自然はいつも「スロー」。

その時期にしか食べれないもの、その時にしかできないもの。

薬を使わず、自然のままに。

ほんものの自然はおいしくて楽しいのです。

白米
合鴨農法で作った白米

安心、安全とはなんでしょうか。

世の中には有機JAS認定や、特別栽培認証制度など、さまざまな安心、安全の評価基準があります。

でも私たちが考える安心、安全とはシンプルです。

「自分の子どもの口に入れさせたいと思えるかどうか。」

ただそれだけです。

売れるからといって、生産面積を広げれば広げるほど、手間をかけることが難しくなります。

だから私たちは面積を広げて「もっともっと」売れるものを作ろうとは思っていません。

家族が安心して食べるための自給的な農家でありたい、そう思っています。

お客様も私たちと同じ家族のひとりとして迎えたい。

いつも、いつでも、数はたくさんあるわけではありません。

だけど皆さんにも少しですが、自然のおすそわけをさせてください。

アイガモ農法でのお米づくり

私たちはアイガモ農法でお米を作っています。

アイガモ農法とは、農薬や除草剤を使わずにアイガモたちの力を借りて田んぼを作る農法のことを言います。

田んぼづくりで1番大変なのは、雑草とのたたかいです。

田植え後1週間後くらいからアイガモのヒナを入れると、

ヒナたちは田んぼの中を泳ぎ回り、かきまぜてくれます。

すると田んぼの水面がにごり、日光の光が土に届きにくくなり雑草の生育をおさえてくれます。

また田んぼの中に入れたたい肥や落ち葉などの有機物が分解されるときにガスが発生するのですが、

カモが泳ぎ回ることで、ガスが抜けて土がトロトロになります。

それだけでなくイネミズゾウムシやウンカなど、稲の生育に影響を与える虫も食べてくれます。

さらには稲の株と株の間を泳ぎ回ることで、稲の成長を刺激してしっかりと地面に根のはった稲になります。

アイガモ農法を行うと、化学の力を利用せずとも、健康的で安全な米づくりを行うことができるのです。

アイガモ農法
合鴨農法で作るお米

【イナカノタネのお米】

✅農薬や除草剤を使用していないので、家族に安心して食べさせることができます

✅栽培地点は大分県くじゅう連山のふもと、標高800mの高原地帯の筑後川最上流部。

お米の栽培には筑後川源流の水を利用しています。

✅田んぼの中には稲の生育に必要な有機物がたっぷり。口に入れるとフワッと広がるお米の甘みと味わいを感じられます。

アイガモ農法の様子はこちら

私たちが実現したいこと。

それは日本の「里山(さとやま)」をまもる仲間を増やすことです。

里山とは、田んぼや畑、ため池や雑木林など、人の暮らしの中にある自然。

私たちがイナカの風景を「なつかしい」と思うのは、日本人と自然の距離感そのものだと思うのです。

でも「まもる」には「つかう」必要があります。

「つかう」には、消費者のみなさんが自然を取り入れた暮らしを楽しめるよう、アイデアやその価値をシェアする必要があります。

生産者の立場からは、里山を利用してできた農産物や観光商品など。 これらを消費者の方に届ける方法を、多くの生産者にシェアする必要があります。

もちろん私たちもボランティアでは続けられないので、里山でできたモノやサービスを皆さんに提供することで生きています。

エゴとエコは一見、世界観が違うように見えます。

でもその先に何を見てるかで、意味が180度変わるのではないでしょうか。

ぜひいっしょに里山を「つかう」、里山を守る仲間になりませんか?